医学部を目指すなら、「医学部専門予備校」を利用するのもひとつの選択肢。医学部専門予備校は一般の予備校とは異なるメリットがたくさんあり、最短距離で勉強できます。
ここでは、多くの医学部専門予備校で取り入れられている特徴・メリットを解説します。また、医学部専門予備校はデメリットもあるため、合わせてチェックしておきましょう。
万全の体制が整っているので、「あとは勉強するだけ」です!
医学部専門予備校の主な特徴・メリット14ポイント
- 医学部受験に完全対応できる、実力派講師による質の高い授業
- 少人数・個別での指導
- 医学部入試を分析し尽くした、オリジナルテキスト
- 受験生それぞれに合う学習プランと、きめ細かい進捗チェック
- 授業時間が多く、復習に力を入れる予備校も多い
- 早朝から夜まで使える自習スペース
- 自習スペースは単に勉強できるだけでなく、いつでも質問できる
- 医学部入試で大切な小論文・面接対策
- 医学部に関する豊富な情報提供
- 現役で医学部に通うチューターがサポートしてくれる
- 医学部対策に本気で集中できる寮
- 予備校内でのテストによるクラス分け
- 同じ医学部を目指す仲間と頑張ることで、モチベーションUP
- まさかの「合格保証」
1. 医学部受験に完全対応できる、実力派講師による質の高い授業
医学部専門予備校がまず力を入れているのは「授業の質」。つまり「授業を担当する講師」です。
医学部の入試は各大学とも難しく、しかもトータルで7割5分〜8割を得点する必要があります。そのためには授業の質がとても大切で、医学部専門予備校は常に講師を充実させています。
授業を担当する講師は医学部入試に精通していて、わかりやすい説明、新しい発見のある解放、各大学の問題傾向などを熟知。しっかりと吸収することで、医学部入試に対応できる力を磨くことができます。
2. 少人数・個別での指導
精鋭の講師による授業をフルに活かすため、医学部専門予備校のクラスは10人以下の少人数になっていることが多いです。
大手予備校のように大教室で多くの受験生が受講すると、講師は1人1人の様子を見ることができません。プロ講師が正しく理解できているかを確認してくれる機会は、なかなかありません。「わかった気になった」という状態を避けることができ、着実に力をつけられます。
また、さらにこだわっている予備校は、1対1の個別指導で授業が行われることもあります。
3. 医学部入試を分析し尽くした、オリジナルテキスト
医学部専門予備校は授業だけでなく、テキストにもこだわっています。
テキストの問題は各大学の医学部入試を分析した、良問揃いの内容。講師による解説を復習してモノにすることで、幅広い応用力が身につきます。
市販の問題集にも良問が充実しているものはありますが、医学部専門予備校はより医学部に特化した内容になっています。また、上位・有名医学部は専用のテキストが用意されていることも多いです。
4. 受験生それぞれに合う学習プランと、きめ細かい進捗チェック
医学部専門予備校には講師のほかに、生徒の学習プランを管理するスタッフがいます。こうしたスタッフはほかの予備校でもいますが、医学部専門予備校は1日ごとや毎週など、きめ細かく学習状況をチェックしてくれるところが多いです。
自分だけで勉強すると、ついだらけてしまったり、自分の感覚で満足してしまったりすることがよくあります。医学部受験生をたくさんサポートしてきたスタッフは、「合格する人がどう勉強していたか」という傾向を把握しています。そこからズレがあると、アドバイスや改善の提案をしてくれます。
5. 授業時間が多く、復習に力を入れる予備校も多い
医学部専門予備校は勉強の「質」とともに「量」も重視していることが多いです。
「量をこなすことで、質に転化する」ともいわれますが、医学部入試で高得点を叩き出すには、良い問題を1度解けば良いわけではなく、「たくさん、何度も」解く必要があります。数をこなすことで精度が上がり、より高い次元で問題を解けるようになります。
多くの医学部専門予備校は授業のコマ数が多く、毎日のように授業があります。さらに夏季・冬期講習は集中指導が行われ、短期間でさらなる実力アップができます。
「質にこだわれば、量はそんなに必要ないのでは?」と思う人もいますが、医学部受験性は「質も量も圧倒的に」が重要です。
6. 早朝から夜まで使える自習スペース
医学部専門予備校は自習スペースも、朝7時や8時から夜10時くらいまで使えることが多いです。
授業がないときは自習スペースで勉強でき、周りで勉強する人にも緊張感があります。家で勉強すると甘えが出やすいですが、こうした環境なら自分に「良い意味でのプレッシャー」をかけられます。
7. 自習スペースは単に勉強できるだけでなく、いつでも質問できる
自習スペースは単に勉強できるだけでなく、いつでも質問できる体制が整えられています。
大手の予備校などはただ勉強できようになっていることが多いですが、医学部専門予備校は万全の体制。レベルの高い問題にもスムーズに答えてくれるスタッフがいるため安心です。
8. 医学部入試で大切な小論文・面接対策
医学部受験は主要5科目の入試だけでなく、小論文や面接が課されることも多いです。小論文や面接は非公開のため、自分だけではなかなか対策しにくいです。
医学部はただ勉強ができるだけで入れるわけではなく、「医師になるのにふさわしい動機・使命感があるか?」も大切。小論文や面接はこれを評価するために行われるため、しっかり準備しておく必要があります。
医学部専門予備校では小論文や面接についても各大学の傾向をチェックしていて、合格者や受験生に内容を確認しています。そのため効果的な対策をしやすく、共通テスト・私大入試・国公立の二次試験・小論文・面接と、全て万全にサポートしてくれます。
9. 医学部に関する豊富な情報提供
医学部専門予備校は、医学部に関するさまざまな情報を提供してくれます。入試に関する情報だけでなく、全部で82校ある大学医学部の特徴や理念、医学部生の生活、大学卒業後の進路なども得ることができます。
こうした情報は、医学部に特化した予備校でないとなかなか提供してもらえません。ある程度の情報はネットで手軽に得られる今の世の中、リアルな情報はとても大切です。
10. 現役で医学部に通うチューターがサポートしてくれる
予備校によっては、現役の医学部生がチューターとしてサポートしてくれます。
いま大学に通っている人は医学部生とはいえ大学生のため、メインで授業や学習プランの管理などを担当することはありません。質問対応などのサポート役として活躍してくれます。
ただ、医学部生としてのリアルな話ができ、「受験生が目標とするハードルをクリアした人」です。話が聞けることでためになったり刺激になったりするため、医学部専門予備校に必要な存在です。
11. 医学部対策に本気で集中できる寮
医学部専門予備校は寮を用意していることも多いです。「予備校に行って授業を受ける → 家に帰って自分で勉強する」というスタイルだと、家で甘えが出てしまうこともあります。また、予備校と家を往復する移動時間ももったいないです。
寮は予備校から近い場所にあることが多く、家とは違う環境で集中できます。寮での生活もルールが決められていることも多いため、「どうしても甘えが出てしまう」「本気で勉強したい」という場合にはおすすめです。
寮は予備校へ入る前に見学でき、生活できそうかを確認できます。気になったら予備校に問い合わせて、寮を実際に見せてもらいましょう。
12. 予備校内でのテストによるクラス分け
学力をアップさせるには、知識のインプットだけでなく、模試などで実戦形式の「アウトプット」をする必要があります。
医学部専門予備校では毎週や月ごとにテストが行われ、予備校内でのクラス分けが行われています。テストによって学んだ知識をアウトプットでき、知識の定着度がより高まります。
また、医学部に行きたいという目標は同じでも、今の時点での学力はそれぞれの人で差があります。クラスが分かれることで「上に行きたい」という気持ちが生まれやすく、ライバルと刺激し合うこともできます。
13. 同じ医学部を目指す仲間と頑張ることで、モチベーションUP
少人数でのクラス分けにより、医学部専門予備校では仲間も作りやすいです。医学部を目指すという共通の目標があり、一緒に勉強することで、自然と連帯意識が生まれやすくなります。
1人で集中して勉強することも大切ですが、こうした仲間・友達との時間も学力アップに効果的。お互いに教え合ったり励まし合ったりすることで、相乗効果があります。
また、医学部を目指す人はそれぞれ、意識が高かったり将来の明確なイメージをもっていたりする人が多いです。こうした意識の高い人と出会えるのも医学部専門予備校のメリットで、時間が経って大人になったとき、お互いがすごい存在になっているかもしれません。
14. まさかの「合格保証」
予備校によっては、「合格保証」をつけていることもあります。
これはかなり強気なサービスですが、
のようなパターンが多いです。「合格しなければ全額返金」のような予備校はさすがにありません。
確かに良いサービスではありますが、これだけで予備校を決めるのは控えるべき。「しっかり勉強できる体制が整っているか」「どれくらいの合格実績があるか」など、トータルで判断しましょう。
医学部専門予備校のデメリット3つ
医学部専門予備校はたくさんのメリットがあるものの、デメリットもあります。次の3点をチェックしておきましょう。
- 費用の相場は年間300〜700万円!とても高い
- 自分自身を追い込んで勉強できるなら、独学や大手予備校の医進コースで良い
- 授業時間が決まっているため、再受験には不向き
1. 費用の相場は年間300〜700万円!とても高い
医学部専門予備校の費用は、ハッキリ言って高いです。予備校によって差はありますが、年間300〜700万円ほどかかることはよくあるため、予算を確認しましょう。
「これって、ぼったくりじゃないの?」と思うかもしれませんが、上のような充実した学習環境を整えるには、やはり大きな費用が必要。予備校もコストがかかっていて、そこに通う受験生の学費も高くなっています。
逆にいうとこれだけのお金を払って入学する人は、それだけ覚悟をもっているはず。高い意識で勉強することができるため、考えてみるのもひとつの選択肢です。
(参考)医学部予備校の費用相場は?大手と医学部専門の違いと、専門予備校が高い理由
2. 自分自身を追い込んで勉強できるなら、独学や大手予備校の医進コースで良い
医学部専門予備校は授業から自主学習、それ以外の生活まで、トータルでサポートしてもらえる環境があります。ただ、自己管理ができるなら、こうしたサービスは必要ありません。
市販の教材だけで勉強するならとても安価ですし、大手予備校(河合塾・駿台・東進)の医進コースなら年間100〜150万円ほどで、医学部専門予備校よりは安く済みます。
「自分で毎日10〜12時間の勉強ができる」「サボらず家で集中できる」「自分に自信がある」のような場合、独学や大手予備校の医進コースで良いでしょう。
3. 授業時間が決まっているため、再受験には不向き
医学部専門予備校のメリットを最大限に活用するには、決まったカリキュラムに沿って勉強する必要があります。
医学部を目指す人は高校生だけでなく、社会人になってから医師になりたくなった「再受験生」も多いです。医学部専門予備校のカリキュラムは再受験生には向かない場合があるため、公式サイトで確認しましょう。
ただ、最近は通信制(オンライン)で授業を受けられる予備校も登場していて、再受験生でも利用しやすいところもあります。自分だけでの勉強が難しい場合は、通信で学べる予備校を利用すると良いです。
医学部専門予備校が向いている人
以上のメリット・デメリットを踏まえて、医学部専門予備校が向いているのは次のような人です。
- 医学部受験に向けて集中して勉強したい、万全の環境で勉強したい人
- 自分だけでは甘えが出てしまうと思う人
- 学校での偏差値が50台の人
- 独学より誰かと一緒に頑張りたい、周りに同じレベルの人がいなくて不安な人
- 自己流にこだわらず、カリキュラムを信じて勉強できる人
- 予算が合う人