医学部受験生(私立)の勉強時間はどれくらい?自分で頑張れない場合の解決策

「国公立は難しいから私立の医学部に行きたいけど、どれくらい勉強したら受かるんだろう」

医学部を目指す場合、勉強時間は「多いほど良い」が答え。ただ、だいたいの目安を知っておくと、ゴールが見えやすくなり勉強も頑張れます。

ただ、必要な勉強時間がわかっても、自分が本当に勉強を頑張れるかは別の話。そこでここでは、「私立の医学部を目指す場合の勉強時間」と、「自分だけで頑張れない場合の解決策」を紹介します。

私立の医学部を目指す場合の勉強時間:学年ごとの目安

私立の医学部を目指す場合、勉強時間の目安は下のようなイメージです。

学年 平日
勉強時間
休日
勉強時間
高1 3〜4時間 4〜6時間
高2 4〜5時間 6〜8時間
高3 5〜6時間 10〜12時間

当たり前ですが勉強に絶対はなく、「10時間勉強すれば、必ず合格できる」ということはありません。もちろん長く勉強するほうが学力はアップしやすいものの、集中せずにダラダラ取り組んでも学習効果は微妙。しっかりと集中して、上の勉強時間をこなすことが大切です。

いきなり長時間の勉強は難しい。少しずつ伸ばして慣れよう

「いま高2だけど、いきなり4時間や5時間の勉強なんてキツイ!やっぱり医学部は無理なのかな・・」

こうした人は多いですが、あきらめるのはまだ早いです。

いきなり勉強時間を増やすのは、誰しも難しいもの。また、勉強は継続が大切で、1日だけ長時間の勉強ができたとしても、すぐにモチベーションが下がって3日坊主だと意味がありません。

これを防ぐには、少しずつ勉強時間を伸ばすこと。

今の時点で2時間は勉強できるなら、3時間に増やしてみましょう。3時間の勉強に慣れてきたら、4時間にも伸ばせるはず。1〜2週間おきに時間を増やして、上で紹介した目安の時間に近づけましょう。

これはトレーニングなどで、少しずつ負荷を上げるのと似ています。いきなり重いバーベルを上げることはできなくても、少しずつ負荷を上げていけばいつか上げられるようになります。

勉強時間は「ただ長いだけ」だとダメ・・。意識して集中&時間を分けるなどして、「質」にも気をつけよう

医学部受験の勉強は、「量」だけでなく「質」も大切。

「俺は毎日12時間勉強してるぜ!」という人でも、意外と集中できていないことはよくあります。音楽を聞きながらときどきスマホでLINE、友達と話しながら休憩、という感じでは、いくら勉強時間が長くても学力は伸びにくいです。それなら勉強時間を半分にして、その時間中は集中して取り組むほうが学習効果は高いでしょう。

  • 勉強する科目の1日に解く問題数、進むページ数などを決めておく。
  • 8時間勉強するなら、午前中に3時間、午後から3時間、夜に2時間、のように時間を分ける。
  • 休むときは勉強のことを忘れて、しっかり休む。

学習計画を立てる・勉強時間にメリハリをつけるなど、上のような工夫をすることで、より質の高い勉強ができるようになります。また、少し工夫をしたからといって満足せず、定期的に「自分は質の高い勉強ができているだろうか」と確認することが大切。常にこうして勉強の量と質を保てると、結果にもつながりやすくなるはずです。

「わかっていても勉強できない・・」という場合、早めに環境を整える必要あり

「勉強時間を確保して、質にも気をつけて取り組もう」というのは、正直なところ当たり前の話。「わかってるけど、できないんだよ・・(泣)」ということがほとんどだと思います。

こうした場合、強制的に自分を切り替えられる環境に身を置く必要があります。部屋を整えたりアイテムを準備したりして、無理なく自分を行動に向かわせる環境を作るわけです。

今すぐできることとして、次のようなことがあります。参考にしつつ、自分なりの方法も考えてみてください。

【医学部受験に向けての環境づくり】

  • 自分が集中しやすい時間帯に勉強する。時間を確保する。
  • タイマーを用意して時間を区切り、その間は集中。あとは自由に過ごす。
  • 図書館など、場所を変えて勉強する。
  • 予備校に入り、自習室で勉強する。
  • 家庭教師に教えてもらい、モチベーションを上げるきっかけにする。

自分が集中しやすい時間帯に勉強する。時間を確保する

人によって集中しやすい時間帯は違います。大きく分けると「朝型」か「夜型」になるため、自分がより勉強しやすい時間帯の時間を確保しましょう。

たとえば朝のほうが勉強できると思うなら、「朝6時に起きて、90分勉強する」のような時間の使い方ができます。夜に起きて勉強するよりも、効果的な学習ができるはずです。

逆に朝が弱いなら、「深夜1時や2時くらいまで勉強して、朝は8時くらいに起きる」のようなスタイルも良いでしょう。

基本的に多くの人は朝のほうが勉強がはかどりやすく、あまり夜遅くまで勉強するのはおすすめしません。ただ、夜型だと思うなら、入試が近づいてくるまでは深夜まで勉強するのもひとつの方法です。

タイマーを用意して時間を区切り、その間は集中。あとは自由に過ごす

時間のメリハリをつけるために、タイマーは効果的。60分や120分などにセットして、その間は集中。タイマーが鳴ったら10分休憩などにします。

タイマーはスマホアプリで十分。「あと6時間勉強するのか・・」と思いながら勉強するより、「あと1時間で休憩だから、このページの問題を終わらせよう」のようにゴールが近いことでモチベーションを保てます。

図書館など、場所を変えて勉強する

自宅で集中できないなら、場所を変えるのも良いです。図書館は無料で利用でき、静かで誘惑もないので自習に便利。

学校の図書室も使えますが、友達と一緒に勉強すると集中が途切れやすいので注意が必要。「俺は集中する。邪魔しないでくれ!」と言いつつ、自分から友達に「どう?進んでる?」と話しかけてしまうことはありがち。場所を変えて勉強するなら、1人で集中できる環境を意識して作りましょう。

予備校に入り、自習室で勉強する

予備校の自習室は、図書館や学校の図書室とは違う空間。それは「みんな勉強を頑張っているため」です。

予備校の自習室は静かですが、そこにいる人の背中からは「集中しています」というオーラが感じられるもの。自分もそこに身を置くことで、自然と勉強に向かうことができます。

人は誰しも、弱い生き物です。自分だけで1日10時間以上の勉強をバリバリこなせる人は、なかなかいません。

たとえば野球を頑張っていて甲子園に行きたいなら、甲子園に何度も出場している強豪校、何なら甲子園で優勝経験のある高校に入って練習するのが一般的。一緒に頑張る人から影響を受けることで、自然と「甲子園に行ける選手」を目指せます。

予備校で勉強するのもこれと同じ。大学受験や医学部受験を目指す人と一緒に頑張ることで、「医学部合格レベルの勉強」ができるようになっていきます。

家庭教師に教えてもらい、モチベーションを上げるきっかけにする

「自分だけで勉強できない。図書館や予備校の自習室も合わない。でも医学部はあきらめられない・・」

こんなときは、家庭教師を考えてみると良いです。家庭教師は1対1指導のため、完全に自分のペースに合わせて教えてもらえます。また、勉強を教えてもらいつつ先生から刺激を受けることで、勉強へのモチベーションを高めやすくなります。

もちろん家庭教師を利用しても、授業以外の時間は自主学習が必要。ただ、先生にやるべき勉強を課題として出してもらったり、「あの先生の授業は楽しいから、頑張ろうかな」という気持ちになったりと、家庭教師が勉強を頑張るきっかけになることは多いです。

時間はどんどん過ぎていく。早めに準備して取り掛かろう

医学部に合格したいと思ったら、まずは勉強時間を増やす必要があります。ここで紹介した目安を参考に今の勉強時間を振り返り、少しずつ増やしてみてください。また、勉強時間と合わせて「勉強の質」も大切なため、いつも「集中して効果的な学習ができているか?」と確認しながら進めましょう。

私立の医学部なら、取り組むべき勉強をきちんと進めれば到達できるレベル。時間はどんどん過ぎてしまうため、自分が勉強しやすい環境づくりをして取り掛かりましょう!