「医学部に行きたいけど、あまり成績が良くない・・どうしたらいい?」
医学部は全国82の大学にありますが、全体的にレベルは高め。下位ランクの大学でも模試での偏差値63くらいは必要です。
ただ、目標を見据えてきちんと勉強すれば、標準レベルの医学部なら可能性はあります。
ここでは「成績が良くない状況からの医学部受験」を解説します。
諦めるのは早いので、「どうしたら医学部に入れるだろう?」と考えてみましょう。
学費が大丈夫なら、偏差値が65前後の私立大学を。高3春で偏差値55くらいあれば可能性あり
今の成績があまり良くない場合、まず照準を合わせるべきなのは「偏差値が低め(65前後)の私立大学」です。学費は6年間で3,000〜4,000万円ほどかかるため非常に高額ですが、予算が合えば狙うと良いでしょう。
具体的な大学名を挙げると、川崎医科大学・埼玉医科大学・北里大学・金沢医科大学・東海大学・帝京大学など。ほかにもあるので、大学ランキングで確認しましょう。
医学部のある大学は日本に82校(2020年現在)ありますが、どの大学も偏差値60を超えています。つまりどれだけレベルの低い医学部でも、地方国公立大学の理系レベルくらいには学力を上げる必要があります。
ただ、下位ランクの医学部なら、現時点での偏差値が50〜55くらいでも、狙える可能性は十分あります。いわゆる典型的な入試問題をしっかり解けるようになれば、合格ラインには達することができます。
「医学部でも下位ランクしか狙えないのか・・」
こんなふうに思うかもしれませんが、どの大学も医学部は医学部。どのレベルまで狙えるか、下位ランクの大学でも良い医師になれるかは、自分次第です。
正直なところ下位ランクの医学部には、適当な気持ちの人もいます。ただ、どの大学であろうとその環境を活かして努力すれば、きっと良い医師になることはできるはず。
また、学力の伸び方は人によって違います。「医学部に入るには、今のままじゃマズいんだ」とスイッチが入り、医学部を目指し始めた途端に偏差値が大きく上がる人もいます。
「今まで成績が悪かったのはしょうがない。今からは気持ちを入れ替えて、絶対に納得のいく大学に受かってやる!」という気持ちを持てるかが、最初のスタートラインです。
国公立の医学部は私立よりハードルが高いものの、偏差値67くらいを目指せば一部の大学は狙える
私立大学はまだ狙いやすいものの、国公立は相当にハードル高め。地方国公立でも、医学部は偏差値65を超えています。
ただ、偏差値67くらいあれば、秋田大学・島根大学・琉球大学・山形大学・香川大学などは可能性があります。まだ狙いやすいとはいえ難易度も人気も高いですが、頑張ってみるのも良いでしょう。
私大の医学部は学費が異常に高いため、国公立はやはり人気。狭き門ではありますが、現時点で模試での偏差値が55〜60くらいなら、チャレンジしてみるのも良いでしょう。ただしもちろん、浪人や私大の可能性も含めて考えるほうが良いです。
目標とするラインを決めたら、勉強に全集中!ムダな時間はない
「決めた。ハードルは高いけど、やっぱり頑張ろう!」と思ったら、あとは勉強あるのみ!ここからはムダな時間はありません。
シンプルに考えれば、勉強はすればするほど学力・偏差値が上がります。医学部に入る人はもともと頭が良い天才肌の人もいますが、努力で合格した人もたくさんいます。
つまり、
「どれだけ勉強するか?」
結局はこれがポイントで、勉強さえ頑張れば医学部へのチャンスは開けます。
勉強のスタイルは人によって違うもの。ここからは成績があまり良くない状態から、どう勉強を進めると良いかを解説します。
自分で勉強できそうなら、教科書・参考書を読みながらひたすら問題集を解く
まず、独学できそうなら、「教科書を読む → チャート式のような参考書を読みながら例題を解く → 入試問題集を解く」という流れで勉強を進めましょう。各教科とも、この繰り返しです。
教科書と参考書で基本を固めて、問題集で実践。これを繰り返して全ての入試範囲を終えれば、偏差値60が見えてきます。入試問題集を復習してしっかりモノにすれば65前後まで届き、問題集の難しい問題までしっかりマスターすれば70近くまでいくはず。
医学部の大変なところは、これを入試科目全てで狙わないといけないこと。数学だけ、物理だけ、というわけにはいかないため、全ての科目で高いレベルにもっていく必要があります。
とはいえ、ほとんどの人が解けないような難問を解けるようになる必要はありません。医学部といっても「標準〜少し難しいレベルの問題を、いかに的確に解けるか?」が大切なので、市販の参考書・問題集を活用するだけでもこのレベルには届きます。
先生による解説が必要なら、動画で学べる「スタディサプリ」。合格特訓コースならコーチもつく
自分だけでは勉強を進められそうにない場合、動画で学べる「スタディサプリ」がおすすめです。多くの受験生が使っているサービスで、月2,178円(税込)で英数国理社の5教科を基本〜ハイレベルまで、全て動画で学べます。
授業の動画は、河合塾や駿台などの大手予備校で活躍しているプロの先生が担当。そのためとてもわかりやすく、自分で勉強できるようになっています。基本は独学で進めながら「ここは苦手」という部分を動画で見る、「さらに学力を伸ばしたい」というときはハイレベル・トップレベルの動画授業をチェックすると良いです。
スタディサプリは授業の質がとても良いので、これだけでも医学部レベルには十分到達できます。トップレベルは医学部を含む最難関国公立・私立、ハイレベルは難関国立大学・私立なので、まずはハイレベルの動画授業についていけることが医学部合格の目安です。
また、「合格特訓コース」という、スタディサプリのコーチと事務局スタッフがサポートしてくれるコースもあります。動画授業を学力に合わせてどう活用すれば良いかをコーチがアドバイスしてくれて、学習プランの設定、学習進度のチェックなどもしてくれます。月10,780円(税込)で利用できるため予備校よりはずっとお得で、使ってみるのもおすすめです。
完全に気持ちを入れ替えて医学部受験に集中するなら、予備校へ
「もう医学部受験に向けてできることは、全てやりたい」という場合、医学部の予備校に行くと良いです。
医学部予備校は河合塾・駿台・東進などの大手医進コースは年間100〜150万円、プロの講師による個別指導で教えてもらえる医学部専門の予備校は年間300〜700万円ほど。まずは費用を相談する必要はありますが、医学部受験をするのに必要な環境が整っています。
ハッキリ言って医学部は、本気で狙わないと受かりません。上で紹介したように独学やスタディサプリでも勉強できますが、自分の勉強スタイルに不安があるなら、予備校で集中して頑張るほうが良いでしょう。
医学部の予備校は、けして安くありません。ただ、なかなか合格できずに時間も費用も使ってしまうなら、1年で決める覚悟で予備校をフル活用するのも良いはずです。
まずは標準レベルの私大を目標にして、成績に合わせてさらに上を狙おう
成績があまり良くなくても、自分の気持ち次第で医学部を目指すことはできます。今偏差値が50〜55くらいでも、偏差値65前後の私立大学ならチャンスはあります。学費的に難しい場合は国公立を考えると良いですが、偏差値67くらいの地方国公立なら頑張り次第で可能性は見えてきます。
今の時点で偏差値が良くないということは、逆にいえば「伸びしろがある」ということでもあります。目標を高く持つと本来の力が発揮されるのか、医学部を目指し始めて急に偏差値が大きくアップした人はたくさんいます。あなたもぜひ医学部という目標を諦めずに、チャレンジする気持ちをもってみてほしいと思います。