医学部に行きたいと言うけれど、勉強しない子に足りないものとは?

「息子が医学部に行きたいって言っている。でも、勉強はぜんぜんしない…」

医学部を目指すのはとても嬉しく感じながらも、お子さんのこうした状況に心配される親御さんは、意外と多いものです。

本人の希望なら応援してあげたい。でも、スマホばかり触っていたり、ダラダラと時間を過ごしていたりすると、「これでは医学部なんて、行けないでしょ」と感じてしまうと思います。

医学部受験は、一般の大学受験に比べてはるかに高いハードル。

「目指す」と口で言うだけでは合格できず、日々勉強すること、そして継続することが求められます。

お子さんはまだ本気になりきれていないだけで、「行きたい」という気持ち自体がウソというわけではないはず。

では、本気で医学部を目指す子との「決定的な違い」はどこにあるのでしょうか?

この記事では、医学部合格を目指すお子さんに必要なものと、親御さんとしてどんな関わり方ができるのかを、一緒に考えていきます。

「医学部を目指す」と言うのに行動しない…。よくある親御さんの悩みとは?

  • 「医学部へ行きたいって言うのに、スマホばっかり触ってて…」
  • 「模試の成績も上がらないし、本人に焦りが感じられない」
  • 「塾には通っているけれど、家では全く勉強しない」
  • 「なんとなく医学部という感じで、将来を深く考えていない気がする」

こうした悩みは、お子さんが医学部受験を考えられているご家庭に多いもの。

お子さんが「医学部を目指す」と口にしたとき、多くの親御さんは驚きながらも希望を抱きます。

「やっと目標を持ってくれた」「だったらしっかり応援しよう」と、予備校選びや参考書の準備にも力が入るでしょう。

ですが、いざ受験を意識し始めても、子ども自身の行動が伴っていないと、「本当に大丈夫なの?」「もしかして気まぐれだったのでは…」と不安が募ってしまいます。

医学部を目指すと言いつつ勉強しないお子さんも、やる気がない、目指す気がないわけではなく、まだ「本気スイッチ」が入っていないだけということが多いです。

では、本気で医学部を目指すお子さんとの違いは、どこにあるのでしょうか?

本気で医学部を目指すお子さんに共通する5つの特徴

「医学部に行きたい」と言う人はたくさんいますが、本気で合格を目指すお子さんには特徴があります。

それは別に特別な才能ではなく、日々の取り組みや考え方に、医学部合格へつながる「姿勢」が表れているのです。

ここでは、本気のお子さんに共通する5つの特徴を紹介します。

主体的に勉強へ取り組んでいる

医学部に合格するお子さんは、親や先生に言われたからやるのではなく、自分から机に向かう姿勢があります。

計画を立てたり、模試の結果を分析して次に何をすべきかを考えたりするのも、本人の中に目的意識があるからこそと言えます。

ゴールを意識した行動をしている

「なぜ医学部に行きたいのか」が明確な子は、そのゴールから逆算して日々の学習を組み立てています。

志望校のレベル感や自分の現在地を意識して、「今、何が必要か?」を自然と考えられるのが特徴です。

勉強が習慣になっている

一気に頑張るのではなく、日々の積み重ねをコツコツ継続するお子さんは、合格に到達しやすいです。

勉強時間の記録をつけたり、毎日決まった時間に学習を始めたりと、生活の中に勉強が組み込まれています。

成績の浮き沈みに一喜一憂しない

模試の結果に悔しさを感じることは当然あるものの、感情に振り回されすぎず、冷静に分析して次につなげる姿勢があります。

「なぜ点が取れなかったのか」「どう改善できるか」を前向きに考える力が育っているお子さんが多いです。

自分のために勉強している

「親が望むから」ではなく、「自分が叶えたいから」という気持ちで勉強しているお子さんは強いです。

内側から出てくる動機があることで、ちょっとやそっとでは折れない粘り強さが生まれます。

医学部に行きたいと言いながらも、行動しないお子さんに足りないものは何か

「医学部に行きたい」と口にしているのに、なかなか勉強が続かない。

やる気がないようにも見えるけれど、かといって完全に諦めているわけでもない。

こうした中途半端な状態が続くと、親としては対応に悩んでしまいます。

ですが行動に移せない理由は、怠け心や甘えだけではありません。

本気で努力を始めるためには、土台となる「心の準備」や「環境」が整っていないことが多いです。

ここからは医学部という目標だけ掲げて行動が伴わないお子さんによく見られる、「足りないもの」を紹介します。

目指す理由があいまい(=目的がはっきりしていない)

  • 「なんとなく医学部」
  • 「親に言われたから」
  • 「収入が高そうだから」

上のようなぼんやりとした理由では、苦しい勉強を乗り越えるモチベーションは続きません。

医学部受験は、ハイレベルかつ長期戦のチャレンジ。

「なぜ医学部に行きたいのか」「医学部に入って、何を学びたいのか。何をしたいのか」「どんな医師になりたいのか」など、目的意識が明確であればあるほど日々の行動に意味を感じやすくなり、学習の濃密化、継続につながります。

これまでの経験で、成功体験が少ない

「頑張ってもどうせ無理」「やってもできないし…」と感じているお子さんは、自信を失っている状態。

これは、過去の勉強でうまくいった経験が少なかったり、努力が結果に結びつく実感を持てていなかったりすることが原因の場合が多いです。

逆に、「あのとき頑張ったら点数が上がった」「わかるようになった」といった小さな成功体験を積み重ねることで、少しずつ前向きな行動が増えていきます。

自分に合った学習スタイル・環境が整っていない

集団塾で置いていかれてしまったり、家庭内で集中できる場所がなかったりすると、そもそも勉強に前向きになれないことも。

また、親御さんの声かけがつい「早く勉強しなさい!」ばかりだと逆にプレッシャーとなり、勉強から距離を取ってしまうこともあります。

お子さんに合った学習スタイルや、それに合った予備校を利用することが、「行動できる状態」を作るのに効果的です。

行動できない=意志が弱い、ではありません。

まずは、「今の環境で、最大限に勉強へ集中できるのか」を、親御さんも一緒に見直してみることが大切です。

わが子の医学部合格に向けて、親御さんとしてできる関わり方

「勉強しなさい」と言いたくなる気持ちは、親として当然。

ただ、勉強の小言を言うほど、子どもが動かなくなるという例も多いです。

お子さんが本気になるには、強制ではなく「自分から動こうと思える環境づくり」が大切。

ここからは、親御さんができる3つの関わり方を紹介します。

「どうしたらいいと思う?」と問いかける機会を増やす

お子さんがだらけていると、「どうして勉強しないの?」と言いたくなるもの。

ただ、頻繁に声をかけられると、子どもは黙るか、逆ギレになりがち。

こうしたときは、アドバイスよりも「問いかけ」を意識するのが効果的。

「どこから手をつけたら良さそう?」「模試の結果、どう思った?」と、お子さんが自分の頭で考える時間をつくることで、主体性が芽生えるきっかけになります。

結果ではなく「プロセス」を認める

模試の点数や偏差値は、目に見える結果として気になるもの。

ただ、模試の偏差値や判定だけで判断すると、お子さんは「評価されるのは数字だけ」と感じてしまいます。

長期戦の医学部受験では、結果が出るまでのプロセスも非常に大切。

「前より机に向かう時間が増えたね」「復習をていねいにやってて偉いね」といった取り組む姿勢に目を向けてあげると、お子さんの自己肯定感が高まりやすくなります。

予備校の校舎を見に行き、相談してみる

「もう何を言っても届かない気がする…」

こうしたときは親御さんだけで抱え込まず、今から予備校・塾に入ることも検討しましょう。

医学部受験は単に英語や数学の知識だけでなく情報や受験戦略も大切で、医学部に特化した専門の予備校に入る人も多いです。

こうした予備校はスタッフの声かけや面談などのサポート、きれいでやる気の出る校舎や自習ブースが整っていて、いまひとつやる気が出ないお子さんも「ここなら頑張れるかも…」とスイッチが入ることも。

予備校は入塾相談や学習カウンセリングを無料で行ってくれるため、まずは話を聞いてみるだけでも親子で刺激や発見があるかもしれません。

まとめ:お子さんの本気は、じっくり育つもの

「医学部に行きたい」と言いながら、なかなか勉強に本気になれない

そんなお子さんの様子に、不安や焦りを感じるのは自然なこと。

ただ、本気で合格を目指す子とそうでない子の違いは才能や能力ではなく、「考え方」や「環境」にあることがほとんど。

そしてこれらは今から整えていくことができます。

今はまだ、本人の中でスイッチが入りきっていないだけ。

まずは、お子さん自身が「どうして医学部に行きたいのか」「そのために何が必要か」を考える時間を大切にしてあげてください。

その上で、小さな成功体験を積み重ねたり、自分に合った学習スタイルを見つけたりすることで、行動は少しずつ変わっていきます。

また、医学部合格に向けて何かスイッチを入れるきっかけがほしいなら、やはり医学部予備校に相談してみるのがおすすめ。

まだモチベーションや学力に不安のある状況でも、状況に合わせた提案や学習アドバイスをしてくれる予備校はたくさんあります。

エリア別におすすめの予備校をランキング形式で紹介しているため、ぜひ参考にして、気になる予備校は相談や資料請求などしてみてほしいと思います。