東京の代々木にある医学部予備校YMS(代々木メディカル進学舎)。その歴史は1981年からととても長く、医学部受験のノウハウや情報量はほかの予備校を圧倒するものがあります。そしてその結果は合格実績に表れていて、大手予備校を除けば、国公立・私立医学部とも、ナンバーワンの実績を誇ります。
ただしもちろん、全ての人にマッチする予備校はなく、YMSも特徴を知って検討する必要があります。ここでは医学部予備校YMSについて、詳しく解説します。
- 1 YMS基本データ
- 2 医学部予備校YMSの特徴・メリット
- 2.1 東京 代々木にある1校舎のみで、業界トップの実績を誇る医学部予備校
- 2.2 40年以上も蓄積された、データに基づく合格法
- 2.3 1クラス約20名の集団授業がメイン。講師は高い実力とともに、「人が好きであること」も考慮して採用。年5回のクラス替え、オンライン授業・個別指導もあり
- 2.4 基礎から上位クラスまで、同じ教材を使用。医学部入試を分析したオリジナルテキストで、「繰り返し」が高い実績の源泉
- 2.5 授業をする講師が担任。週1回の面談、年2回の保護者面談あり
- 2.6 YMS独自の「学習ノート」で、勉強の習慣づけ。「量」と「質」を保つにも役立つ
- 2.7 二次試験対策にも力を入れていて、独自の授業「医のアート」で医療に触れる機会がある。小論文・面接対策もしっかり
- 2.8 国公立だけでなく私大医学部でも導入が増えている共通テストも、抜かりなく対策。国語・社会もカバー
- 2.9 授業で気になることは、「オフィスアワー」で質問できる
- 2.10 YMSは独自の模試を開催。医学部受験生の中で学力を判定できる
- 3 学費は要問合せ。特待生制度・減免制度あり。入学時に学力判定テストあり(合格しないと入学できないものではない)
- 4 YMSがおすすめな人
- 5 YMSは医学部受験を考えるなら、おすすめの予備校。入塾で迷ったら、まずは資料請求や相談を
YMS基本データ
設立 | 1981年 |
---|---|
校舎 | 東京都渋谷区代々木1-37-14 JR「代々木駅」から徒歩2分 |
校舎の様子 | YMS学校案内 |
開校時間 | 8:00〜21:00 |
合格実績 ※医学部医学科 最終合格 |
【2021】 国公立:23名 私立:242名 【2020】 国公立:20名 私立:178名 【2019】 国公立:15名 私立:221名 |
授業形式 | ・少人数授業(1クラス20名) ・オンライン授業 ・個別指導 |
授業時間 | 90分 |
講師 | YMS講師紹介 |
オリジナルテキスト | ◯ |
学費の目安 | 高卒生:年間100〜350万円 高3生:年間60〜200万円 高2生以下は、要問合せ |
オンラインコース | ◯ |
自習室 | ◯ |
質問対応 | ◯ |
食事の提供 | ✕ (寮では提供) |
寮の有無 | ◯ (提携寮を紹介) |
中学生 | ◯ (中3のみ) |
再受験生 | △ |
特待制度 | ◯ |
独自模試 | ◯ |
入学前の相談方法 | ・電話問合せ ・資料請求 ・個別相談 |
医学部予備校YMSの特徴・メリット
- 東京 代々木にある1校舎のみで、業界トップの実績を誇る医学部予備校
- 40年以上も蓄積された、データに基づく合格法
- 1クラス約20名の集団授業がメイン。講師は高い実力とともに、「人が好きであること」も考慮して採用。年5回のクラス替え、オンライン授業・個別指導もあり
- 基礎から上位クラスまで、同じ教材を使用。医学部入試を分析したオリジナルテキストで、「繰り返し」が高い実績の源泉
- 授業をする講師が担任。週1回の面談、年2回の保護者面談あり
- YMS独自の「学習ノート」で、勉強の習慣づけ。「量」と「質」を保つにも役立つ
- 二次試験対策にも力を入れていて、独自の授業「医のアート」で医療に触れる機会がある。小論文・面接対策もしっかり
- 国公立だけでなく私大医学部でも導入が増えている共通テストも、抜かりなく対策。国語・社会もカバー
- 授業で気になることは、「オフィスアワー」で質問できる
- YMSは独自の模試を開催。医学部受験生の中で学力を判定できる
東京 代々木にある1校舎のみで、業界トップの実績を誇る医学部予備校
YMSは医学部予備校の中でも、毎年高い合格実績を出しています。
【主な予備校における、国公立医学部の合格実績(1校舎あたり)】
2021 | 2020 | 2019 | |
---|---|---|---|
駿台(20校) | 82.8名 | ー | ー |
河合塾(25校) | 63.4名 | ー | ー |
YMS | 23名 | 20名 | 15名 |
野田クルゼ | 19名 | 21名 | ー |
メビオ | 5名 | 3名 | 2名 |
【主な予備校における、私立医学部の合格実績(1校舎あたり)】
2021 | 2020 | 2019 | |
---|---|---|---|
YMS | 242名 | 178名 | 221名 |
メビオ | 187名 | 179名 | 191名 |
野田クルゼ | 184名 | 153名 | ー |
代官山メディカル | 119名 | 98名 | 97名 |
河合塾(25校) | 116.8名 | ー | ー |
駿台(20校) | 106.2名 | ー | ー |
※駿台は20校舎、河合塾は25校舎の平均。その他は1校舎のみの実績。医学部=医学部医学科。
(参考)大手予備校・医学部予備校の合格実績を比較!国公立・私立医学部に強い予備校は?
医学部専門の予備校は私立に強いところが多いですが、YMSは国公立医学部の合格者も多数。駿台・河合塾を除けば、2022年現在は業界ナンバーワンの数字といえます。
40年以上も蓄積された、データに基づく合格法
YMSは1981年から現在に至るまで、40年以上の歴史があります。もちろん長ければ良いわけではないものの、上の合格実績ランキングに挙げたメビオは1982年、野田クルゼは1970年開校と、やはり40〜50年ほど運営されています。
YMSは長年に渡り、各大学の過去問や毎年の入試傾向をしっかりと把握。データに基づく合格戦略を重視しています。
1クラス約20名の集団授業がメイン。講師は高い実力とともに、「人が好きであること」も考慮して採用。年5回のクラス替え、オンライン授業・個別指導もあり
医学部予備校の授業は少人数授業、または個別指導が一般的。一方YMSでは1クラス約20人という、比較的人数の多い集団授業がメインとなっています。
YMSにも個別指導はあるものの、「集団授業を補う目的」での受講。あくまでも集団授業を重視するカリキュラムです。
YMSは「個別指導はたしかに密な指導ができるけれど、スピードが遅くなる。限られた時間で医学部合格レベルに引き上げるには、集団授業がベスト」という方針をとっています。
授業を担当する講師は、もちろん医学部受験の指導経験が豊富な人ばかり。また、単に英語や数学の知識が深いだけでなく、「人が好きであること」も重視して採用されています。これによって20名の生徒さん1人1人に目が行き届き、集団授業でも高い学習効果を生み出しています。
また、YMSはオンライン授業も行っています。YMSの授業や環境をフルに活かすなら校舎での受講がおすすめですが、もし自宅で受けたい場合は相談してみてください。
基礎から上位クラスまで、同じ教材を使用。医学部入試を分析したオリジナルテキストで、「繰り返し」が高い実績の源泉
YMSの授業では、オリジナルのテキストを使用。これまでの歴史で蓄積されたノウハウが詰まった、濃い内容となっています。
YMSは国公立医学部コースと私立医学部コースがあり、私立医学部コースは成績を元に、HYPERクラス・JKクラス(JK1・JK2)・STクラスと分かれます。
ただ、使うテキストは全てのクラス共通で、基礎を重視するSTクラスでも入試レベルの問題に対応できる力がつき、上位のHYPERクラスでも基礎が抜け落ちないように配慮。効率よく、必要な学力が身につくようになっています。
さらにYMSでは、
- テキストでの学習
- 過去問演習(基礎)
- 過去問演習(応用)
- 冬期講習での過去問演習(応用)
- 入試直前講習での予想問題(完成)
という5段階で同じ分野を繰り返し学習。いくら良いテキストや授業でも復習による反復が必要ですが、YMSはこれをカリキュラムに組み込み、受講生全員が知識の定着・実践力を養えるようになっています。
授業をする講師が担任。週1回の面談、年2回の保護者面談あり
予備校は授業を担当する「講師」と、学習管理をする「担任」で、役割を分けていることが多いです。これに対してYMSでは授業を担当する講師が、担任としてのサポートも行います。
講師は日頃の授業で1人1人の学力・学習状況・勉強の様子を把握しているため、学習アドバイスをするのにベストな存在。生徒さんとは週に1回の面談があり、「何を・どれくらい・いつまでに」という具体的な計画を立てます。授業でいつも顔を合わせるため、計画倒れも防げます。
さらに年に2回、保護者面談も実施。今の学習状況やこれからの方向性を話し合うことで、講師・生徒さん・親御さんの3者で協力しながら受験対策を進めることができます。また、電話やメールなどでの相談はいつでもできるため、安心です。
YMS独自の「学習ノート」で、勉強の習慣づけ。「量」と「質」を保つにも役立つ
YMSでは塾生が「学習ノート」というノートをつけています。これは「毎日の自主学習で何をしたか・どれくらいの量を勉強したか」を記録するもので、担任が毎週の面談でチェックしています。
医学部の受験対策は、学習の「質」と「量」の両方が必要。ノートをつけることで生徒さんが自分の勉強量や取り組みを見直すことができ、担任がアドバイスすることでより密度の高い学習にすることができます。
大手予備校だとここまできめ細かいサポートはできず、YMS独自のサポートといえます。
二次試験対策にも力を入れていて、独自の授業「医のアート」で医療に触れる機会がある。小論文・面接対策もしっかり
医師は人の命に関わる仕事で、医師としての資質や使命感も大切。YMSでは「医のアート」という独自の授業があり、毎週医療に触れる機会があります。
医のアートは医療研究の紹介や現役の医師による講演会、「こういう医師になるのはどうだろう」という提案、医療に関する話し合い、医療ボランティアへの参加など、さまざまな授業が工夫を凝らして展開されます。
医学部受験という高いハードルを乗り越えるには、「医師になりたい」という強い気持ちが必要。医師という仕事を具体的に知ることで自然とモチベーションがわき、勉強も積極的になることができ、面接・小論文もよどみなく自分の考え・思いを伝えられるようになります。
さらにYMSではこうした本質的な授業に加えて、面接・小論文・集団討論で高得点を取るための「受験テクニック」も指導。二次試験対策も万全の体制をとっています。
国公立だけでなく私大医学部でも導入が増えている共通テストも、抜かりなく対策。国語・社会もカバー
最近は私立医学部でも、共通テストを利用する方式の入試を導入する大学が出てきています。また、国公立医学部を目指す場合、国語・社会の対策も必須。ただ、英語・数学・理科メインの医学部受験は、どうしても文系科目が手薄になりがちです。
YMSでは文系科目も授業の中で演習を行い、夏期講習・冬期講習では対策講座も設置。集中して実力を身につけられるようカリキュラムが組まれています。
さらに共通テスト直前期も実践演習や「バーチャル共通テスト」という、本番と同じ問題量・試験時間の模試を実施。9割という高いハードルをクリアできるようになることを目標としています。
授業で気になることは、「オフィスアワー」で質問できる
YMSは「オフィスアワー」という時間があり、先生に質問・相談できるようになっています。
予備校によっては先生がほかの校舎でも授業を担当していて、なかなか質問できない場合もありますが、YMSはきちんと環境が整えられています。いつでも自由に質問できるわけではないものの、それでも高い実績を挙げているということは、十分な体制であるといえます。
YMSは独自の模試を開催。医学部受験生の中で学力を判定できる
YMSは独自の模試も開催していて、医学部受験生の中で実力を判定できます。
YMSで受ける模試は、大きく2種類あります。
- 私立医学部 大学別模試
「順天堂大学医学部模試」など、各大学に特化した模試。その大学を目指す受験生の中で、ピンポイントな判定ができる。大阪にある医学部予備校「メビオ」、福岡の医学部予備校「英進館メビオ」と共同で開催。2022年度は18大学の模試を実施。 - 医学部82大学判定テスト
東進が主催する、82大学の医学部で合否を判定する模試。YMSは協賛という形で実施。
私立医学部 大学別模試は、YMSも問題の作成に参加。独自の模試となっています。
医学部82大学判定テストは東進が主催ですが、多くの医学部受験生が受ける模試であることは間違いないため、活用すると良いでしょう。
模試を開催できる予備校は「それだけのノウハウ・入試情報が蓄積されている良い予備校」という証拠であり、YMSもそのひとつといえます。
学費は要問合せ。特待生制度・減免制度あり。入学時に学力判定テストあり(合格しないと入学できないものではない)
YMSは学費を公式サイトに掲載していませんが、目安は高卒生:年間100〜350万円、高3生:年間60〜200万円、高2生以下は要問合せです。
駿台や河合塾などの大手予備校に比べると高めですが、医学部予備校には年間500万円や1,000万円近くかかるところもあるため、これに比べるとYMSはまだお値打ちです。
YMSコース一覧
高卒生 | ・国公立本科コース 国公立を中心に、上位私立も視野 ・高卒本科コース 私立を中心。学力でHYPER・JK(JK1・JK2)・STという4クラスに分かれる。 ・国公立推薦本科コース ・私立推薦本科コース |
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高3生 | ・高3本科コース ・国公立推薦本科コース ・私立推薦本科コース |
中3〜高2生 | ・Spireコース 早い段階での基礎完成が目標のコース。学年の枠なし。 |
留学生 | ・外国人留学生コース |
減免制度・特待生制度
YMSには学費の減免制度・特待生制度もあります。なるべくお得に利用しましょう。
減免制度
入学後にある私立医学部大学別模試の成績上位者50名に、季別講習会費の割引き。
順位 | 割引率 |
---|---|
1〜3位 | 100% |
4〜6位 | 90% |
7〜10位 | 80% |
11〜15位 | 70% |
16〜20位 | 60% |
21〜25位 | 50% |
26〜30位 | 40% |
31〜35位 | 30% |
36〜40位 | 20% |
41〜50位 | 10% |
特待生制度
- 成績が優秀・志の高い人を、特待生に認定。
- 学力・人物の総合評価。
- 下に挙げる書類・資料を用意しておくと、アピールになる。
- 特待はA特待・B特待・C特待の3段階(Cが1番高い。下の表を参照)。
【特待の種類と、学力の目安】
特待の種類 | 学力の目安 |
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高卒A特待 | 英語・数学・理科(2科目)で 共通テストレベル約80% |
高卒B特待 | 英語・数学・理科(2科目)で 共通テストレベル約85% |
高卒C特待 | 英語・数学・理科(2科目)で 共通テストレベル約90% |
【特待生の認定に、用意しておくと良い資料】
- 直近で受けた医学部一次試験の合格証明書
- 大手予備校の模試結果(前年9〜12月のもの)
- 英検・TOEFL・科学オリンピックなどの成績
- 調査書または通知表
- 自分の経歴をアピールできる資料
YMSがおすすめな人
以上を踏まえて、YMSがおすすめなのは次のような人です。
- なるべく実績の高い予備校がいい。
- 大手予備校より学費が高くても、環境が整った医学部専門の予備校がいい。
- 中学生・現役生で本格的な医学部受験指導を受けたい。
- 面接・小論文にも力を入れたい。
- 「医のアート」で医学部に対する意識を、さらに高めたい。
YMSは「単なる受験指導だけをする予備校」ではなく、「良い医師を輩出する」というさらに上の理念を掲げる予備校。もちろん受験を突破するノウハウも指導してもらえますが、将来の日本に貢献する医師を目指すために、最適な環境が整っています。
YMSは医学部受験を考えるなら、おすすめの予備校。入塾で迷ったら、まずは資料請求や相談を
YMSは業界でもトップクラスの実績を誇り、十分に検討する価値のある予備校。40年以上の歴史で蓄積されたノウハウと情報量、医学部受験に精通した講師による受験指導で、質の高い学習効果を得られます。
また、単に受験テクニックだけを求めるのではなく、独自の授業である「医のアート」などで、医師に対する意識も高められるはず。興味がわいたら、まずは資料請求や相談をしてみてほしいと思います。