医学部の予備校は大きく、次の2つに分かれます。
- 河合塾や駿台など、大手予備校の医学部コース
- 医学部専門の予備校
どちらも医学部受験の勉強に役立ちますが、それぞれで特徴やメリット・デメリットは違います。どちらを利用するか迷う場合、まずはこれらを理解することが大切。ここで解説します。
大手予備校と医学部専門予備校の違い
大手予備校 医学部コース |
医学部専門予備校 | |
---|---|---|
授業 | 集団授業 オンライン |
少人数 1対1 オンライン |
生徒数 | 多い | 大手よりは少なめ |
授業後のフォロー | 薄い | きめ細かい |
自習室の質問対応 | なし | ありの場合が多い |
志望校対策 | トップ校以外は 個別対策はない |
大学別にあり |
講師 | 有名講師 | プロ講師 |
学費の目安 | 100〜150万円 | 300〜700万円 |
向きやすい人 | 自分で勉強を頑張れる人 | あまり成績が良くない人 リードしてもらう必要がある人 |
大手予備校の医学部コースと医学部専門予備校は、上のように実はかなり違います。
それぞれの特徴をひとことで言うと、
医学部専門予備校:プロ講師による授業としっかりしたサポート体制がある。ただし費用は高め。
ということになります。
大手予備校のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
河合塾や駿台などの大手予備校は上のように、これまで多くの受験生を合格に導いてきた実績があります。有名講師の実力はやはりとても高く、多くの受験生にわかりやすいと評判です。また、医学部専門予備校に比べると学費もお値打ちで、利用しやすいのもメリットです。
ただ、一方で大手予備校は多くの受験生が利用していて、1人1人に対するサポートは手薄です。河合塾はチューター、駿台はアドバイザーやクラスリーダーというスタッフが学習のサポートをしてくれますが、人数が多いためどうしても質の高い授業とテキストがメインです。
医学部専門予備校のメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
|
|
医学部専門予備校は1対1の個別指導から10〜20人くらいまでの少人数指導が多く、講師が生徒1人1人に目を配ってくれます。大手予備校の有名講師ほどではないものの、医学部入試を研究していてかなり実力派の先生が教えてくれます。
また、それぞれの生徒に合わせて学習計画の提案や進度チェックなどをしてくれるスタッフがいるため、きめ細かさは大手予備校に比べるとかなり違います。医学部専門予備校は寮に入って勉強する人も多く、生活面まで面倒を見てもらえます。
ただ、1人の講師やスタッフの担当できる生徒が少ないということは、医学部専門予備校にはそれだけ多くのスタッフが必要ということです。また、講師・スタッフ1人の労力もかなり大きいため、どうしても費用は高くなります。
大手と医学部専門どちらを選ぶかは、「学費」と「自分で長時間の勉強を継続できるか?」がポイント
大手予備校の医学部コースと医学部専門予備校どちらにするかは、上のような流れで考えると良いです。
医学部専門予備校は内容の前に学費の確認が必要。300万円くらいの予算がないと、選択肢は大手予備校に絞られます。
予算が大丈夫なら、次に考えるべきなのは「自分で勉強できそうか」。
良い授業とテキストさえあれば自分で勉強できそうなら、大手予備校で大丈夫です。ただ、医学部を受ける人はとても努力していて、1日10時間ほど勉強するのは当たり前。また、勉強時間という「量」だけでなく「質」にもこだわる必要があります。
「自分だけで質の高い勉強をし続けられるかは不安」「今は学力に不安があるから、しっかりサポートがあるほうがいい」という場合、医学部専門予備校を利用すると良いでしょう。
実際に話を聞きに行って、合いそうかを確認するのもオススメ
「選び方の理屈はわかったけど、まだどちらにしようか迷う・・」という場合、実際に予備校へ足を運ぶと良いです。
大手予備校も医学部専門予備校も入校前の面談や説明会を開催しているため、スタッフの印象や校舎・寮の雰囲気などをチェックしてみましょう。
また、大手予備校も河合塾・駿台・東進ハイスクールとあり、医学部専門予備校も全国にたくさんあります。できれば複数の予備校を回ってベストだと感じるところを選ぶと、より入学後は集中しやすくなるはずです。
医学部受験は勉強することが大切ですが、その前段階である予備校選びもとても大切。しっかり検討して、納得のいくところを利用してほしいと思います。
そのためには「学習環境」もとても大切。大手と医学部専門予備校どちらが自分に合うかを考えて、「ここなら頑張れる!」という予備校で勉強してくださいね。